社長ご挨拶

再生可能エネルギーの導入拡大や地球環境保全に対する関心の高まりにより、洋上風力発電や二酸化炭素地中貯留(CCS)などの海洋利用が進展し、それに伴って海洋環境データの重要性も増しています。次世代海洋調査株式会社(nHORT)は、海洋調査分野における先進的な技術とサービスの提供を目的に、2023年に設立されました。

当社は、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で開発されたAUV(自律型無人潜水機)や「江戸っ子1号」(海底設置型観測装置)などの海洋ロボティクス技術を活用し、調査装置の運用およびデータ取得から処理・解析・可視化まで一貫した体制を整え、科学的かつ効率的な調査サービスを提供します。「求められる海域で、求められる水深の、求められるデータを確実に届ける」をモットーとし、信頼性の高い調査を通じて、洋上風力発電事業やCCS事業の円滑な推進、安全性評価、環境配慮型の事業展開を支援します。

また、SIP第3期「海洋安全保障プラットフォームの構築」の研究参画機関として、南鳥島周辺で採取されるレアアース泥からのレアアース回収・鉱種分離・精製技術の実用化に向けた研究を支援しています。国産レアアースのサプライチェーンの構築は、わが国の産業競争力や資源安全保障に直結する重要課題であり、その実現に向けた調査・研究・社会実装の各段階で当社が果たすべき役割は大きいと認識しております。

次世代海洋調査株式会社(nHORT)は、「次世代」の名のもと、海洋の未来を拓く技術の社会実装を進め、持続可能な海洋利用に資する価値の創出に努めてまいります。

代表取締役社長 淺川 栄一